新NISAのシュミレーションはどう?資産形成のポイントを紹介!
「新NISAってよく聞くけど、どうやって始めればいいの?」
「新NISAって今までのNISAと何が違うの?」という方もまだ多いのではないでしょうか。
新NISAは2024年から始まる政策による資産形成の制度です。家族を持ち、将来の老後を考える際に、資産形成の有効な手段となります。しかし、計画なく、目標も分からないまま始めてしまうと、失敗してしまいます。
そこで本記事では、新NISAを活用した具体的なシュミレーションをご紹介します。さらに、資産運用を上手に活用するポイントやよくある失敗、新NISAのメリット・デメリットまで解説しています。
ぜひ最後までご覧頂き、2024年の新NISA開始に向けて準備しておきましょう。
新NISAとは
新NISAとは、2024年から始まる新たなNISA制度です。
これまでのNISA制度では、つみたてNISAと一般NISAの2種類がありましたが、新NISAではそれらを統合し、より使いやすく、より長期的な資産形成を支援する制度となっています。
新NISA・一般NISA・積み立てNISAの違い
新NISAは、年間に投資できる額が増え、非課税期間も無期限化されたりと、より長期投資がしやすくなりました。
具体的な違いを以下、比較表にまとめています。
項目 | 新NISA | 一般NISA | 積み立てNISA |
---|---|---|---|
開始年 | 2024年 | 2014年 | 2018年 |
年間投資枠 | つみたて投資枠:120万円、成長投資枠:240万円 | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 無制限 | 5年間 | 20年間 |
投資対象 | 投資信託、ETF、株式(新規上場株式(IPO)を除く) | 投資信託、ETF、株式(新規上場株式(IPO)を除く) | 投資信託 |
口座開設期間 | 恒久化 | 2023年末まで | 2028年末まで |
併用 | 可能 | 不可 | 不可 |
新NISAのメリット
新NISAは、日本国民の資産形成をサポートするための制度として、以下の多くのメリットがあります。
投資した金額の利益が非課税となる
新NISAの最大の魅力は、投資から得られる利益が非課税となる点です。これにより、資産の成長を最大限に活かすことができます。
長期間にわたる投資を考えている場合、複利効果と非課税の組み合わせにより、大きな資産形成が期待できます。
年間投資枠が大幅に拡大される
新NISAの年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で合計360万円の投資が可能です。より多くの金額を投資することで、資産形成のスピードを加速させることができます。
非課税保有期間が無期限化される
新NISAのもう一つの大きな特徴は、非課税の保有期間が無期限となることです。これにより、長期的な視点での資産運用がしやすくなりました。
資産を長期間持続して成長させることができるため、将来的な大きなリターンが期待できます。
口座開設期間が恒久化される
新NISAでは、口座開設期間が恒久化となり、いつでも投資が始められます。新たに投資を始める方は、資産形成を考えるチャンスです。
つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になる
新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用ができます。定期的な投資と、成長が期待される投資先に集中的に投資する、といった柔軟な運用が可能となり、資産運用の幅が広がります。
新NISAのデメリット
新NISAは、メリットばかりではなく以下の3つのデメリットがあります。投資に伴うリスクを十分に理解して始めることが重要です。
非課税枠を超えて利益が出た場合は、その部分は課税される
新NISAの年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円です。この枠を超えて利益が出た場合は、その部分は課税されます。
たとえば、つみたて投資枠120万円で投資し、10年後に利益が200万円になった場合、120万円までは非課税ですが、残りの80万円は課税されます。
非課税枠内での運用が最も効果的であるため、上限を意識して投資計画を立てることが重要です。
投資信託やETFは、元本割れのリスクがある
投資信託やETFは、多数の銘柄を組み合わせて運用されるため、分散投資のメリットがあります。しかし、市場の動向や選定された銘柄のパフォーマンスによっては、元本を下回るリスク(元本割れ)が存在します。
リスクを回避または低減するためには、適切な商品選定や、長期的な運用視点を持つことが重要です。
株式は、価格変動リスクがある
株式投資は、企業の業績や市場の動向によって株価が変動するため、価格変動リスクが高いとされます。短期的な市場の動きに左右されることなく、長期的な視点での投資が推奨されます。
また、分散投資を行うことで、一部の銘柄の価格変動によるリスクを軽減できます。株式投資を行う際には、十分な情報収集とリスク管理が必要です。
新NISAの利回りについて
新NISAを活用した投資において、利回りは非常に重要な指標となります。
以下では、利回りの基本的な概念と計算方法について詳しく解説します。
利回りとは
利回りは、投資の収益性を示す指標として用いられます。具体的には、投資した資金に対する収益の割合をパーセンテージで示すものです。
たとえば、10万円の投資で1年間に1万円の収益が得られた場合、利回りは10%となります。利回りは、投資商品や運用方法の選択時に、収益性を比較・評価するための重要な基準となります。
新NISAの利回りの計算方法
新NISAの利回りは、以下の計算式で算出されます。
利回り = 利益 ÷ 運用年数 ÷ 投資金額 × 100%
たとえば、投資金額100万円で、3年間で利益が10万円になった場合、利回りは以下のようになります。
12万円 ÷ 3年間 ÷ 100万円✖️100%= 4%
新NISAを活用した毎月の投資金額によるシュミレーション
新NISAを活用して、毎月3万円、5万円、10万円、15万円を投資した場合のシミュレーションとなります。
毎月3万円積み立てのシュミレーション
毎月3万円積み立てた場合は以下の通りとなります。
投資期間 | ||||
10年 | 20年 | 30年 | ||
年間利回り | 3% | 4,192,243円 | 9,849,060円 | 17,482,107円 |
5% | 4,658,468円 | 12,331,010円 | 24,967,759円 | |
7% | 5,192,544円 | 15,627,800円 | 36,599,130円 |
毎月5万円積み立てのシュミレーション
毎月5万円積み立てた場合は以下の通りとなります。
投資期間 | ||||
10年 | 20年 | 30年 | ||
年間利回り | 3% | 6,987,071円 | 16,415,100円 | 29,136,844円 |
5% | 7,764,114円 | 20,551,683円 | 41,612,932円 | |
7% | 8,654,240円 | 26,046,333円 | 60,998,550円 |
毎月10万円積み立てのシュミレーション
毎月10万円積み立てた場合は以下の通りとなります。
投資期間 | ||||
10年 | 20年 | 30年 | ||
年間利回り | 3% | 13,974,142円 | 32,830,200円 | 58,273,688円 |
5% | 15,528,228円 | 41,103,367円 | 83,225,864円 | |
7% | 17,308,481円 | 52,092,666円 | 121,997,100円 |
毎月15万円積み立てのシュミレーション
毎月10万円積み立てた場合は以下の通りとなります。
投資期間 | ||||
10年 | 20年 | 30年 | ||
年間利回り | 3% | 20,961,213円 | 49,245,300円 | 87,410,533円 |
5% | 23,292,342円 | 61,655,050円 | 124,838,795円 | |
7% | 25,962,721円 | 78,138,999円 | 182,995,649円 |
新NISAを活用した目標額に合わせたシュミレーション
次に、目標金額を1,000万円、2,000万円、3,000万円、5,000万円と設定し、毎月必要な積み立て金額のシュミレーションとなります。
目標額1,000万円のシュミレーション
目標額1,000万円の場合、毎月の積み立て投資金額は以下の通りです。
年間利回り | ||||
3% | 5% | 7% | ||
投資期間 | 10年 | 71,561円 | 64,399円 | 57,775円 |
20年 | 30,460円 | 24,329円 | 19,197円 | |
30年 | 17,160円 | 12,015円 | 8,197円 |
目標額2,000万円のシュミレーション
目標額2,000万円の場合、毎月の積み立て投資金額は以下の通りです。
年間利回り | ||||
3% | 5% | 7% | ||
投資期間 | 10年 | 143,121円 | 128,798円 | 115,550円 |
20年 | 60,920円 | 48,658円 | 38,393円 | |
30年 | 34,321円 | 24,031円 | 16,394円 |
目標額3,000万円のシュミレーション
目標額3,000万円の場合、毎月の積み立て投資金額は以下の通りです。
年間利回り | ||||
3% | 5% | 7% | ||
投資期間 | 10年 | 214,682円 | 193,197円 | 173,325円 |
20年 | 91,379円 | 72,987円 | 57,590円 | |
30年 | 51,481円 | 36,046円 | 24,591円 |
目標額5,000万円のシュミレーション
目標額5,000万円の場合、毎月の積み立て投資金額は以下の通りです。
年間利回り | ||||
3% | 5% | 7% | ||
投資期間 | 10年 | 357,804円 | 321,994円 | 288,876円 |
20年 | 152,299円 | 121,645円 | 95,983円 | |
30年 | 85,802円 | 60,077円 | 40,985円 |
新NISAの積立でよくある失敗例
新NISAの積立投資は、非課税のメリットを活用して資産を増やすための有効な手段ですが、適切な知識や計画がないと失敗するリスクもあります。
特に初心者の投資家が陥りやすい失敗例とその対処法について詳しく解説します。
急な値動きが心配で積み立てを辞めた
投資市場は常に変動しており、短期的な価格の上下が発生することは避けられません。
しかし、新NISAの積立投資は長期的な視点での資産形成を目的としているため、短期的な市場の動きに過度に反応してしまうと、資産形成のチャンスを逃してしまう可能性があります。市場の動きに動揺せず、計画的に積立を続けることが重要です。
適当な金融機関を選んでしまった
金融機関の選択は、新NISAの積立投資において非常に重要なポイントです。手数料やサービス内容、商品ラインナップなど、金融機関によって提供される条件は異なります。
適当に選んでしまうと、不必要な手数料が発生したり、希望する商品が取り扱われていなかったりすることがあります。事前のリサーチと比較検討が必要です。
無理な積み立て金額を設定して続かなかった
積立金額を設定する際に、自身の生活費や収入を考慮せずに無理な金額を設定してしまうと、途中で積立が続かなくなるリスクが高まります。
積立投資は継続が鍵となるため、無理のない金額を設定し、長期的に続けられる計画を立てることが大切です。
新NISAの積立で成功する方法
新NISAの積立を活用し、長期的な資産形成をするには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。
目標金額を設定し、具体的な計画を立てる
成功する投資の第一歩は、明確な目標を設定することです。希望する将来の資産額や達成したい年数を明確にし、それに基づいて具体的な投資計画を立てることが重要です。
たとえば、10年後に1,000万円の資産を目指す場合、必要な月々の積立金額や期待する利回りを計算し、計画を立てることで、目標に向かって効果的に投資を進めることができます。
投資する銘柄はよく調べて選ぶ
投資する銘柄の選定は、資産形成の成果に大きく影響します。新NISAでの投資は長期的なものであるため、安定した業績の銘柄や、将来的な成長が期待される銘柄を選ぶことが推奨されます。
銘柄選定の際には、業績データや市場の動向、専門家の意見など、多角的な情報を基に判断することが重要です。
無理のない範囲で投資する
投資は継続することが最も重要です。そのため、毎月の積立金額は、自身の生活費や収入を考慮した上で、無理のない範囲で設定することが大切です。
余裕を持った金額で計画的に投資を続けることで、長期的な資産形成を築くことができます。
まとめ:新NISAでの資産形成は将来のための重要なステップ
新NISAは、非課税のメリットを活用して、資産を増やすための有効な手段として多くの人々に注目されています。子供の教育資金や老後の生活資金など、将来に向けた資産形成を考える際に、新NISAの積立投資は欠かせないステップです。
成功のためには、明確な目標設定、適切な銘柄選定、そして継続的な投資が必要です。また、市場の変動やリスクを適切に理解し、冷静な判断で投資を進めることが大切です。新NISAを活用し、計画的な資産形成を行うことで、安定した将来を築くことができるでしょう。
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