親子の絆を深める絵本読み聞かせの楽しみ方
絵本の読み聞かせは、子どもの成長や発達にとても効果的です。子どもの成長を近くで感じながら、親子の絆を深められます。
この記事では、絵本の読み聞かせが子どもにもたらす効果や、絵本の読み方やコツを紹介しています。ぜひ参考にして、絵本を読んであげてください。
絵本読み聞かせの効果とは
絵本の読み聞かせは、単に物語を楽しむだけでなく、子どもの心と脳の発達に多くの良い影響をもたらします。以下に、その主な効果をいくつか紹介します。
言語能力の向上
絵本の読み聞かせを通じて、子どもは新しい単語や表現を学びます。また、文章のリズムや響きを感じることで、自然と言語のリズム感が身につきます。
想像力が豊かになる
物語の中のキャラクターや背景を想像することで、子どもの想像力や創造力が育まれます。将来的に独自のアイディアを生み出す力としても役立ちます。
集中力の向上
絵本の物語に集中することで、子どもの集中力が養われます。学習能力の向上や、他の活動にもポジティブな影響をもたらします。
聴覚・視覚の発達
絵本のイラストを見ながら、物語を聞くことで、子どもの聴覚と視覚の両方が刺激され、発達します。
リズム感の発達
リズミカルな声を感じることで、子どもにリズム感が育まれます。将来の音楽やダンスに効果的です。
親子の絆が深くなる
読み聞かせの時間は、親子の大切なコミュニケーションの時間でもあります。一緒に物語を楽しむことで、親子の絆が深まります。
安心して眠れる
読み聞かせを就寝前の日課とすることで、子どもは安心して眠りにつくことができます。
感受性豊かに育つ
絵本の物語やイラストに触れることで、子どもの感受性が豊かになります。美しいものや感動するものに対する表現力が高まります。
絵本の読み聞かせを始めるタイミング
子どもの成長と共に、絵本の読み聞かせのタイミングや内容も変わります。ここでは、子どもの成長段階に応じた読み聞かせのタイミングについて解説します。
生後すぐ
生後すぐの赤ちゃんには、親の声を聞くことが安心感を与えます。絵本の内容を理解することはできませんが、親の声のリズムや響きを感じることで、心地よく眠りにつくことができます。
首が座った頃(3〜4ヶ月頃)
首が座ると、視界が広がり、色や形に興味を持ち始めます。この時期は、大きな絵や鮮やかな色の絵本を選び、視覚を刺激することがおすすめです。
寝返りを始める頃(5〜6ヶ月頃)
寝返りを始めると、身体を動かす楽しさを知ります。リズミカルな文章や歌のある絵本を選ぶと、身体を動かしながら楽しむことができます。
ハイハイやつかまり立ちを始める頃(7〜10ヶ月頃)
この時期の子どもは、物の形や名前に興味を持ち始めます。身の回りの物や動物の絵本を選ぶと、日常の中で学びながら楽しむことができます。
一語一語を理解し始める頃(1歳頃)
1歳頃になると、単語の意味を理解し始めます。簡単な言葉やフレーズが繰り返される絵本を選ぶと、言葉の理解を深めることができます。
短いフレーズを話し始める頃(2歳頃)
2歳頃の子どもは、短いフレーズを話し始め、自分の意志を伝えるようになります。物語のある絵本や、繰り返しのフレーズが登場する絵本を選ぶと、言葉のリズムや響きを楽しむことができます。
質問を多くするようになった頃(3〜4歳頃)
3〜4歳の子どもは、質問を多くするようになり、好奇心が旺盛になります。なぜ?どうして?という疑問を解決する絵本や、物語の中での冒険や発見を楽しむことができます。
学びたいことや興味が増えてきた頃(5歳頃)
5歳頃の子どもは、学びたいことや興味が増えてきます。実際の出来事や歴史、自然に関する絵本を選ぶと、新しい知識を得ることができます。
入学前や小学校入学直後
入学前や小学校入学直後の子どもは、文字に興味を持ち始めます。ひらがなやカタカナが書かれた絵本や、初めての物語の絵本を選ぶと、字を読むことを覚えます。
また、学校生活や友達との関わりについての絵本を選ぶと、新しい生活に対する不安を和らげる助けとなります。入学前や入学直後は、子どもの成長や変化が大きい時期です。絵本を通じて、子どもの気持ちや疑問を理解し、共感することで、親子の絆をさらに深めることができます。
読み聞かせのコツと方法
絵本の読み聞かせは、単に物語を伝えるだけでなく、子どもとのコミュニケーションの一つとしてもとても効果的です。
しかし、ただ読むだけではなく、いくつかのコツや方法を取り入れることで、より読み聞かせの効果を高められます。
以下に、読み聞かせのコツや方法を詳しく紹介します。
適切な時間と場所を選ぶ
読み聞かせの時間は、子どもがリラックスして集中できる時間を選ぶことが大切です。寝る前やお昼寝の後など、日常のルーチンの中で固定の時間を設けると良いでしょう。
また、静かで落ち着いた場所での読み聞かせがおすすめです。
子どもと目線を合わせる
子どもと目線を合わせることで、コミュニケーションが取りやすくなります。また、子どもが絵本に興味を持ちやすくなるため、一緒に座って読むことを心がけましょう。
声のトーンを変える
物語のキャラクターやシーンに合わせて、声のトーンや強弱を変えると、子どもの興味を引きつけることができます。動物の声やキャラクターの感情を表現する際には、大げさに演じると良いでしょう。
絵を指差しながら読む
絵を指差しながら読むことで、子どもの視線を絵本に集中させることができ、物語の流れを理解しやすくなります。
感情を込めて読む
絵本を読む際は、感情を込めて読むことが大切です。喜び、悲しみ、驚きなど、物語の感情を大げさに表現することで、子どもが共感しやすくなります。
質問を投げかける
物語の途中で、子どもに質問を投げかけることで、子どもの理解を深められます。たとえば、「この後、どうなると思う?」などの質問をすると良いでしょう。
繰り返し読む
同じ絵本を繰り返し読むことで、子どもの理解がより深まります。また、繰り返し読むことで、子どもが物語を覚えて自分で読めるようになります。
読むスピードを変える
読むスピードを変えることで、子どもの興味を引きつけることができます。ドキドキするシーンや楽しいシーンでは、スピードを変えて読むと効果的です。
子どもの反応を観察する
子どもの反応を観察しながら読むことで、子どもが興味を持っている部分や理解している部分を把握することができます。
定期的に読み聞かせる
絵本の読み聞かせは、定期的に行うことで、子どもの言語能力や集中力の向上に繋がります。毎日のルーティンとして取り入れることをおすすめします。
絵本読み聞かせの注意点
絵本の読み聞かせは、子どもの成長や発達に多くのメリットをもたらしますが、効果的な読み聞かせを行うためにはいくつかの注意点があります。
適切な方法での読み聞かせは、子どもの興味や好奇心を引き出し、より一層の効果を期待することができます。
以下に、絵本の読み聞かせにおける注意点を詳しく紹介します。
無理に聞かせない
子どもが興味を示さない時や、集中していない時に無理に読み聞かせを行うと、逆に子どもが絵本に対して嫌悪感を持つ可能性があります。
子どもの様子をよく観察し、興味を示している時やリラックスしている時に読み聞かせを行うことが大切です。
適切な時間を選ぶ
読み聞かせの時間は、子どもがリラックスして集中できる時間を選ぶことが重要です。寝る前やお昼寝の後など、日常のルーティンの中で時間を作ると良いでしょう。また、子どもが疲れている時や、食後すぐなどは避けましょう。
おすすめの絵本の選び方
絵本を選ぶポイントは、子どもの年齢や興味、発達段階に合わせて選ぶことです。また、テーマやジャンルによっても選び方が異なります。
以下に、絵本の選び方について詳しく紹介します。
年齢に合わせた絵本の選び方
子どもの年齢や発達段階に合わせて絵本を選ぶことは非常に重要です。たとえば、赤ちゃんの場合は、シンプルな絵や大きな文字、触れると音がなるような仕掛けがついた絵本がおすすめです。
一方、幼児期になると、物語がある絵本や、動物や乗り物などの特定のテーマに興味を持つことが多くなります。そのため、子どもの興味や好みに合わせて絵本を選ぶことが大切です。
テーマやジャンルによる選び方
絵本にはさまざまなテーマやジャンルがあります。動物や乗り物、自然、家族など、子どもが興味を持つテーマを中心に選ぶと良いでしょう。
また、季節や行事に関連した絵本を選ぶことで、子どもの日常生活と絵本をリンクさせることができます。さらに、子どもが抱える悩みや問題に関連した絵本を選ぶことで、子どもの感情や考えを理解する手助けとなります。
年齢別おすすめの絵本
子どもたちの成長とともに、絵本の内容やテーマも変わってきます。
以下に、年齢別におすすめの絵本を紹介します。
0歳向けにおすすめの絵本
0歳の赤ちゃんは、色や形、動きに興味を持ち始めます。シンプルな絵や大きな文字、触れると音がなるような仕掛けがついた絵本がおすすめです。
おつきさまこんばんは/林明子
夜空に輝くお月様と、その下で過ごす動物たちの姿を描いた絵本。赤ちゃんにやさしい色合いとリズムが特徴です。
ねこがいっぱい/グレースカール
さまざまな場面での猫たちの姿を描いた絵本。シンプルな絵柄で、赤ちゃんも楽しめます。
あかちゃんたいそう/鈴木まもる
赤ちゃんと一緒に楽しめる体操の絵本。親子のコミュニケーションを深めるのに最適です。
1歳向けにおすすめの絵本
1歳の子どもは、物の名前や動作を覚え始めます。繰り返しのフレーズや、身の回りのものが描かれた絵本がおすすめです。
コッコさんのおみせ/片山健
鳥のコッコさんが営むお店の日常を描いた絵本。日常の中の小さな発見や楽しみを伝えます。
くだもの/平山和子
さまざまな果物をテーマにした絵本。果物の名前や色、形を覚えるのに最適です。
いただきまあす/わたなべしげお
食事の前の「いただきます」の大切さを伝える絵本。食事のマナーや感謝の気持ちを学べます。
2歳向けにおすすめの絵本
2歳の子どもは、一語一語を理解し始め、自分の意志を持ち始めます。物語がある絵本や、動物や乗り物などの特定のテーマに興味を持つことが多くなります。
かばくん/岸田衿子・中谷千代子
かばくんの日常を描いた絵本。友情や家族の大切さを伝えます。
うさこちゃんのにゅういん/ディックブルーナ
うさこちゃんが病院に入院する話。病院のことや友達との関わりを描いています。
おおきなかぶ/Aトルストイ再話・内田莉莎子・佐藤忠良
おおきなかぶを引き抜こうとする話。協力の大切さや努力の価値を伝えます。
3〜4歳向けにおすすめの絵本
3〜4歳の子どもは、物語に深く入り込むようになります。長めの物語や、感情移入できるキャラクターが登場する絵本がおすすめです。
ぐりとぐら/なかがわりえこ・おおむらゆりこ
ぐりとぐらの冒険を描いた絵本。友情や冒険心を育てます。
はらぺこあおむし/エリック・カール
成長するあおむしの物語。自然の中の生き物や食べ物に興味を持つことができます。
おやすみなさいおつきさま/M・W・ブラウン
夜になって眠る前の時間を描いた絵本。安心感や日常の中の小さな楽しみを伝えます。
5歳向けにおすすめの絵本
5歳の子どもは、文字を読むことに興味を持ち始めます。物語の中での問題解決や、キャラクターとの感情移入が深まる絵本がおすすめです。
三びきのやぎのがらがらどん/マーシャブラウン・瀬田貞二
この絵本は、三匹のやぎが橋を渡る際に出会うトロルとの対決を描いた物語。シンプルなストーリーながら、繰り返しのリズムややぎたちの工夫が子どもたちの心を引きつけます。
きょうのおやつは/わたなべちなつ
家族の中での日常の出来事を描いた絵本。おやつの時間に何を食べるか、家族の会話を通じて描かれています。子どもたちが日常を感じ取りながら読むことができます。
どろんこハリー/ジーンジオン・マーガレットブロイグレアム
泥んこになるのが大好きな犬のハリーの物語。泥んこになった後のハリーの冒険や家族とのふれあいが描かれています。子どもたちもハリーの冒険を楽しむことができます。
入学前や小学校入学直後向けにおすすめの絵本
小学校に入学する前や入学直後の子どもたちは、新しい環境や友達との関わりなど、多くの新しい経験をします。以下の絵本は、そんな時期の子どもたちにおすすめのものをいくつか紹介します。
からすのパンやさん/かこさとし
町の中で人気のパンやさんを営むからすの物語。お客さんとの交流や、パンを作る楽しさなどが描かれています。子どもたちもからすの日常を楽しむことができます。
サラダとまほうのおみせ/カズコGストーン
魔法のお店での不思議な出来事を描いた絵本。サラダという名前の女の子が魔法のお店での冒険を楽しむ物語です。
ペレのあたらしいふく/エルサベスコフ・おのでらゆりこ
ペレという名前の男の子が新しい服をもらい、その喜びや友達との交流を描いた絵本。子どもたちもペレの喜びを共感しながら読むことができます。
まとめ:絵本読み聞かせで親子の絆を深めよう
絵本の読み聞かせは、子どもの成長や発達に多くの良い影響をもたらすだけでなく、親子の絆を深める大切な時間となります。言語能力や想像力、集中力の向上はもちろん、日常の中での小さな発見や楽しみを共有することで、子どもとのコミュニケーションがより豊かになります。
また、絵本を選ぶ過程や、読み聞かせの際の子どもの反応を観察することは、親としての喜びです。忙しい日常の中でも、絵本の読み聞かせを続けることで、子どもの心の成長を感じることができます。この貴重な時間を大切にし、親子の絆を深めていきましょう。
コメント